第13章 *妻の不安【真田弦一郎】テニプリ*
の蜜が俺の指を伝い流れてくる。
男としてこれは純粋に嬉しい。
自分の愛撫に自信がつくというものだ。
久々でも問題はない。
だがその光を見ていると……本能なのか頭が吸い寄せられる感覚を覚える。
舌を這わせる事に抵抗はないが、果たしてやってもいいのかどうか……という疑問が浮かぶ。
「」
「っはぁ……な……なぁに…?」
「っ……」
だが〝してあげたら悦ぶ筈だ〟と思い、「足を少し開け」と言おうとした俺。
が……があまりにも色気を振り撒きながら俺を見つめてきたものだから……身体がゾクっとして、抑えていた欲が吹き出してきてしまった。
「俺からの口付けを受け取ってくれ……」
「もう何言って……んっ……」
まだだ、まだ挿入してはならん。
と自分に言い聞かせるように口付けをして、なんとか気分を落ち着かせようと試みる。
けど余計に身体が騒ついてしまい逆効果だった。
この愛おしい女と一つになりたいという思いが強過ぎて……
「……もう構わんか…?」
「うん……」
「ありがとう。ではいくぞ、楽にしていろ……」
「んっ、ンン……っあ…!」
俺は口で愛撫する事を放棄し、身も心もと同化させたのだった。