第13章 *妻の不安【真田弦一郎】テニプリ*
「お前は首筋だけでも感じるようだな」
「久々だからかな……」
「ならば耳はどうだ…?」
「あ、あっ……んぁ…っ、やっ……」
「まだ試していなかったが……そうか、良いようだな……」
「うんっ……ふぁ…っ」
実は……耳も性感帯だとは思っていなかった。
より感じてもらう為、今まで一度も触れていなかった場所はどうかと挑戦したまで。
それが上手くいったようで……からは甘い声が沢山溢れ落ち、俺の鼓膜を揺らす。
「声を抑えられないようだな」
「はぁ…っ、ダメ…?」
「いや、決して我慢しろと言いたいのではない。それ程気持ち良いのかという意味だ」
「うん……気持ち良い……」
「その甘ったるい声をもっと聞きたいと思うのは……お前を愛しているが故なのか……」
俺とは結婚してから身体の関係をもつようになった。
籍も入れていないのにそんな無責任な事は出来なかったからだ。
初めての情事の際は「何なのだその声は…!」と口調を荒くしてしまったが……
それは生理的な現象だと理解し、そして夜を過ごす時はいつも求めてしまうようになった。
「ひゃ…ぁ……いきなり胸触るとか……ビックリするよ…っ」
「すまない。だが一々許可を取る事はなかろう。俺達は夫婦だ……」
「あ、あっ……んぅ……」