第12章 *なら及川、お前が退け【岩泉一】ハイキュー!!*
だがどう切り出したらいいものか。
直球で投げても見送りされそうだ。
でも知るなら早い方がいい。
に辛い思いはさせたくないんだ。
ごちゃごちゃ考えててもしょうがない。
「」
「はいぃっ!!」
「そうビビんなよ」
「あ、すみません……」
「まあいいけど、お前に聞きてぇ事があんだよ」
「はい…?」
「今……不安か?」
「えっ…?」
どうか……「そんな事ないですよ」って笑って欲しい。
俺がとってきた態度で正解だったと思わせて欲しい。
別に触れたくないわけじゃない。
寧ろもっと近付きたいと思ってる。
けど〝まだ早い〟とか〝を傷付けたくない〟とか……俺はそんな事を考えてきた。
幾ら自分に欲求が溜まっても、全てこいつの為にねじ伏せて過ごしてきた。
今お前が笑ってくれるなら俺は安心出来る。
でもそうじゃないなら……
不安にさせた自分の責任と蓄積されている欲のせいで、荒くお前に触れてしまうかもしれない。
それだけは嫌だ。暴走したくない。
怖がらせたくないんだ……。
「どうだ?」
「な、何をいきなり聞くんですか!」
「答えてくれ」
「そんな……不安なわけないです…!」