第11章 *岩ちゃん退いて【及川徹】ハイキュー!!*
お互いの息遣いが分かる近さで真剣に言った。
低い声で……真っ直ぐ目を見ながら。
聞いて直ぐには目を見開き、瞳を揺らして……そして頬を染めた。
それを見て「可愛いなぁ」と俺は小さく笑う。
「そんなに見つめないでよー、キスしたくなっちゃうからさ」
「キッ…!」
「大丈夫、そこはキッチリしてる及川さんだからね」
「あ……うん、そうだね……」
「それでさ、は俺の事どう思ってるの?」
「っ……」
「好き?嫌い?」
「ちっ、近過ぎて……言えないよ…っ」
「ダーメ、このままだよ」
「でもっ……」
「大丈夫だよ、言えるから。聞かせて……」
俺が顔寄せてるから恥ずかしがってるのかなと思ってたけど、なんか違うなと考えを改めた。
瞬き多いし、目もキョロキョロしてて落ち着きがない。
ああ、これはもう確定だな。って思ったら……今までの黒い感情は何処かに消え去ってしまった。
代わりにこれでもか!ってくらいの愛情が湧き出て来て止まらない。
真っ赤になって言おうとしてるの髪に指を差し込んで頭を固定した俺は、今より更に顔を近付けてしまう。
後少しでキスが出来る……。
そんな距離で、俺はにこう聞いた。
「好きでしょ…?」