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【黒子のバスケ】君を見つけた

第2章 出会い


マジバで夕食を済ませた私たちは店を出て、駅に向かっていた。



「ん~!何か久しぶりのハンバーガーは美味しかったなぁ♪」


伸びをしながら話す私の腰の辺りに宮地の腕がまわる。
その感触に宮地の方に顔を向けると眉間にシワを寄せた彼の顔があった。


宮地「フラフラしてんな。あぶねーだろーが。」


素直じゃないけど優しい宮地に思わず笑顔になる。

すると、横から私の肩を抱くもうひとつの腕。


黄瀬「……宮地さん、いっすよ。俺が責任もって支えるッスから。」



私の頭上で、再びピリッと交じわう二人の視線。
それに気づいた私は小さくため息をつき、二人をキッと睨んだ。



「喧嘩ばっかりする二人は……キライです!!」



二人の腕を振り払い一人で駅まで走っていく。
突然の私の行動に呆然としていたが、慌てて私の後を追ってきた。


黄瀬「エレナ~!ごめん!!もうしないっすから~!!」

宮地「悪かったって!……だから、んな怒んなよ!」


勢いよく頭を下げた二人の頭をワシワシと撫でると、そのまま走って改札に入った。



黄瀬/宮地「エレナっ!?待って!/待てよ!」


私は改札の外にいる二人を振り返り、笑顔を向ける。



「今日はお疲れ様っ!二人と一緒で楽しかったよ!………またね?キヨくん、涼太!」



笑顔で手を振り去って行く私を、黄瀬と宮地は立ち尽くしたまま見つめていた。



黄瀬「………行っちゃったッスね。」


宮地「………チッ。………俺は帰る。……じゃあな。」



髪をガシガシとかきながら黄瀬に背を向け去っていった。
黄瀬はしばらくその場で宮地の背中を見つめていたが、はぁ、と短く息を吐くと既に陽は落ち星が瞬く空を見上げた。



黄瀬「…………出会っちゃったスね…。俺を…………熱くしてくれる人に。」



この時初めて黄瀬はモデルを続けたいと思っていた。
モデルを続けていれば、いつかまた彼女に会えるかもしれない。




黄瀬は思わずにはいられなかった。




この出会いは運命であると___




だから彼は少しの可能性にかける。



__彼女と自分を繋ぐ淡い光を消すまいと心に誓って。





黄瀬(必ず……必ずまた、逢えるって………俺は信じてるッスよ………)
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