第2章 懐妊 三成
「……!!」
検査薬に赤いライン、終了の横に判定という○があり、そこに赤い縦のラインが入っていた。
「…マジか、マジか…!」
何度も何度も目をこすってそのラインを確認する。すぐにデジカメを取り出してそれを写真におさめた。
誰に知らせようとも混乱しすぎてそのデジカメの写真をまずPCに移すところから始め、それを何度も見つめて緩む口元を抑えることができなかった。
「もしもしっ?かすが?!」
『あぁ、か。どうした、何かあったのか?』
「あのっあの、あのねっ今暇?!」
何故か昔からの親友であるかすがに連絡をすることにした。
かすがは焦るの声を聞いて何事かと慌てて家に来たらしいが、玄関で泣きそうな笑顔を浮かべていたがいたのに気が付き少し安心したように笑んだ。
「かすがぁぁぁあっ私、私やったよ!やったの!」
「…ま、まさかなんか壊したりしたのか?!」
「やめてよそんな野蛮な女の子じゃない」
かすがはいつもこんな調子だった。
「で、何があった?」
「あのっこれ!これ!」
「……っ!!」
かすがは涙を流しながらに抱き付いた。もそれにつられ声を上げながら大泣きした。
かすががこんなにも自分の事の様に喜んでくれるなんて思っていなかったので、は暫く泣き止まなかったとか。