第2章 懐妊 三成
「な、なんも隠してないよ?」
「嘘をつくな。、私に言えないような事なのか。違うだろう」
「言えないことはない、けどー…」
すると三成は手に持っていた検査薬を机にバンッと叩きつけた。
「これはなんだ。言え。」
「検査薬、です」
「この赤いラインはなんだ」
「…それは…」
なかなか言い出さないを見て、三成は大げさではないかというくらいの大きなため息をついた。
「何故言わなかった?」
「…拒否られるかと思って」
「私がか?何を私が拒否すると思った」
「……私の、にん…し、ん」
ぼそっと言うと三成は黙ってを優しく、壊れ物を扱うかのように抱きしめた。
「馬鹿か、私がそんな事を拒むと思って、私に黙ってこんな大切なものを捨てたのか」
「ごめんなさい、私怖くてっ」
「…今日は水族館には行かん」
怒ったのかとは抱きしめてくれていた腕をバッと引きはがして三成の顔を見た。
だが怒っている様子などなく、寧ろうっすらと笑みを浮かべて
「病院に行くぞ」
そう言ってくれた。