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水玉DAYS☆黒子のバスケ

第4章 空を彩る花。


でも、今の世の中は便利で、
メールや電話は簡単に出来る。

病室では出来ないけど、
私はいつも病院の屋上で
火神と電話やメールをしていた。

火神は今、
合宿に行っているそうだ。

冬には大きな大会があって、
そこで優勝するのが目標なんだって言ってた。

なかなか会えないけど、
早く会いたい。

火神はそう言ってくれた。

メールでの火神は
いつもの火神と違い、少しロマンチストな気がする。

普段言えないようなクサイセリフを
吐いたりする。

きっと、会ったときにこのことを言ったら、
火神は顔を真っ赤にして恥ずかしがるんだろうな。

そんな事を考えながら、
一文字一文字メールを打っていく。

あぁ、
早く火神に会いたい。

火神に触れたい。

その思いはどんどん積もっていく。


コロっと屋上で寝転んで空を見つめる。
プランターに咲いたひまわりの花が

空に咲いた花のようだった。


「あ。」


私は寝転んだままその花を写真に取る。
青空をバックにその花が堂々と写りこむ。


その写真を火神に送る。

「花火みたいだな。」

火神から返事が返ってくる。


考える事は同じで。
ふっと嬉しくなって笑う。

ゆっくり流れる雲が
時間のながれを教えてくれる。

ねぇ。神様。
私はあと何時間生きられるの?

出来るだけ長く…
長く…

ゆっくり時間を進めてください。

そう祈ると、
少しだけど空が明るくなった気がした。

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