第1章 百日紅の夢
全身に力が入らない。
ブチブチと腕を拘束していた縄が切られてもピクリとも動けない。
「なかなか楽しませてくれるじゃないか。なあユウリ?」
するぅ…と腰からお尻までを撫でられて、もう動かないと思っていたのにびくんと体が跳ねる。
顎を持ち上げられて乱暴に口付けられる。
力の入らない唇を割って熱く濡れた舌が侵入してきた。
舌を巻き取られ、歯列をなぞられて、口の中がジンジンと痺れてくる。
頭がぼんやりして、何が何だかわからない。
熱い唇が離れて、ツゥ…と糸が引く。
「そろそろ良いだろう?」
ボソリと囁かれたその声に甘い痺れが走る。
どうすれば良いかは身体が分かっていた。
小さく頷いて力の入らない脚をゆっくりと開く。
「随分と素直になったものだな」
ふ、と鼻で笑った兵長がゆっくりと覆い被さって来る。
私はおかしくなってしまったのだろうか。
熱い塊を秘部に押し当てられた時さえ、恐怖よりも快感への期待でいっぱいだった。
「少し痛いだろうが我慢しろ。そのうち自分から腰を振り出すさ」
ゆるゆると入口を探るように動かされていた熱いモノが、一瞬止まる。
ギュッと固く目を閉じて歯を食いしばった瞬間、めりめりと半ば無理矢理こじ開けて兵長が入って来た。
「っ…ぅぐ…!」
指とは比べ物にならない圧迫感と質量に息が詰まる。
痛みよりもその信じられない程の圧迫感に身体が強張る。
ゆっくりと中に押し迫ってくる熱い楔が全身を支配する。
「かっ…は…っ‼」
ぐいぐいとめり込んで来たリヴァイ兵長のモノが根元まで埋まって始めて息を吸えた。
圧迫感と存在感が痛みを超越している。
「く…流石にキツイな…」
「くるっ…し、い…っ!」
切れ切れに苦痛を訴えてみるが、兵長は気にもせず中でぐりぐりと揺らすように腰を動かしだした。
途端に圧迫感の奥から明滅する様に快感が顔を出す。
ぐわんぐわんと揺れる様に押し寄せる甘い疼きに声を抑えることもできない。