第17章 初デート
ナイトパレードを見ながら、切ない気分になる。
今日が終わってしまったら、またしばらくユウトには会えないんだよね…。
寂しそうな顔はしてないつもりなのに、無口になっちゃったからかな…。
「寂しい…?」
ユウトに聞かれる。
「え…大丈夫だよ」
無理に笑顔を作るけど、上手くいってるのかな、自信ない。
「手…出して」
ユウトが鞄から小さな包みを取り出して、私の掌に乗せた。
…?
「包装するほどのものでもないけど、俺の家のカギ。
美月ちゃん家から俺の家、1時間以上かかるから、なかなか来れないかもしれないけど、いつ使ってくれてもいいから」
合鍵!
憧れのプレゼントに、私は舞い上がっちゃう。
誰にでも渡すものじゃないよね。
私は特別だって思っていいんだよね。
満面の笑みでありがとうと答える。
「機嫌がなおってよかったよ」
ユウトも笑った。
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ユウトと別れた後も、私の心は暖かかった。
ユウトは私に色んなことを教えてくれる。
初めはエッチなことばっかりだったけど、大好きな人がいると、こんなに幸せなんだって教えてくれたんだね。