第15章 文化祭
声をかけられて私は飛び上がる。
後ろには…ユウト…。
「美月ちゃんの作品、見に来たんだけど、早くしないと、文化祭終わっちゃうよ?」
何事もなかったみたいな笑顔。
何だかわからないけど誤解は…解けたの?
聞きたいけど聞けず、ユウトに手を握られて学校へと戻る。
私たちを見て、皆がヒソヒソ話してる気がする…。
教室に入ると、皆が注目した。
実くんはふて腐れたみたいに座ってる。
グループの女の子たちが、わざと明るい声で言ってくれる。
「ほら、美月。
時間ないから早く上映始めよ!」
「あ、うん…」
私はとりあえず、上映準備に取りかかった。
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文化祭の帰り道。
もちろん私は、ユウトと帰ってる。
私が逃げちゃった間、ユウトと実くんがどんな話をしたのかはわからない。
でも、学校では笑顔だったユウトが、学校を出た途端無口になって不機嫌そう…。
私…どうしたらいいのかな…。
ユウトの後ろ姿を見ながら着いていく。
手も繋いでくれない。
怒ってる…?