第13章 彼氏と彼女の初めてのエッチ
「ユウト、『スクールエッチ』の番外編知ってる?」
ちょっと恥ずかしいけど、ユウトに尋ねてみる。
「俺が知らないと思う?
毎日美月ちゃんの事務所の、ホームページばっかり見てたのに」
イタズラっぽくユウトが笑う。
黙ってると怒ってるのかと思うぐらい整った顔なのに、笑うと子犬みたい。
もう、可愛いんだから…。
「私ね、一度は出演、断ろうと思ったんだよ」
目を見開いてユウトは驚いた。
「美月ちゃんが?」
「ゆきなを演じると、ユウトのことを思い出すから、辛くて、演じられないと思ったの。
ずっとエッチもしてなかったし…。
それで、他の子を誘ってエッチしようとしてみたんだけど、途中で…」
「えぇっ!?他のやつとヤったの!?」
急に大声が響いて、ユウトの顔が目の前にやってきた。
近いよ…。
「えっと、途中までで、できなかったの。
やっぱりユウトが好きだって気付いて、
ユウトが応援してくれたゆきなのこと、もう一回演じようと思ったんだよ。
ユウトのおかげで、私も頑張れたんだ」
…困惑の表情を浮かべたまま、ユウトは固まってる。
どうしたのかな…?
「それは……ありがとう。
嬉しいけど……。
どこまでヤったの?」
ユウトの手が私の手首を掴んだ。
切れ長の目が怪しく光る。
上に覆い被さってきて、動けない…。