第5章 初めてのおもちゃ
それから私は、続編の収録の度にユウトと会うようになった。
ユウトに会って、台本を見せて、エッチする。
ただそれだけ…。
今日もまた
『19時。○○駅』
「おまたせ。美月ちゃん」
今日はお好み焼きを食べながら、束の間の恋人同士みたいな時間を過ごす。
ユウトの好きな俳優や映画の話。
ちょっとお酒も入って、饒舌になる。
「俺さ、海猿みたいなの、出てみたいんだよね。きついシーンも、スタントマンなしで演じてみたい」
ユウトなら、似合うだろうなぁ…。
「あ、だから身体鍛えてるの?」
「鍛えてるように見える?結構頑張ってるんだよ。この身体作るの」
「へぇー、そっかぁ」
ユウトの身体を思い出してみる。
…何だか恥ずかしいこと思いだしちゃった。
気付かないうちに顔が赤くなっていたらしく、ユウトに覗き込まれる。
「顔、赤いよ?
何思い出したの?」
「な、なんでもないっ」
ユウトはニヤニヤしながら立ち上がった。
「じゃー、行こうか」