第2章 初めてのレッスン
「えっ!?」
ユウトが明らかに動揺している。
「あの、俺、責任とれとか言われても…」
「責任とれとか言わないから…」
二人は同時に話し出した。
「えっ?冗談だった?」
まだ混乱している様子のユウトが、何だか可愛くて、私は事情を話してもいいような気分になる。
「実はね…」
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ユウトは私が出演するアニメを知っていた。
エッチシーンが上手く演じられずこんなことをしたことも、笑ったりバカにしたりしなかった。
「…俺、こうなったら協力するわ」
ユウトの言葉に驚く。
「協力って…このままエッチ続けてくれるってこと?」
「美月ちゃん、さっき十分、世の男がヌキたくなるような声出てたもん。
もっと練習して、監督に認めてもらおう。
これでも俺、俳優目指してるし…オーディション受かったことないけど…。
雰囲気出して頑張ってみよう」
「ありがとう…じゃあ、よろしく」
二人で笑い合う。
…何だか、次の収録上手くいきそう…。