第18章 藍那編

『ただいま。』
「藍ちゃんおかえりなさい！
　見て見て、今日は翔ちゃんの手作り豪華ディナーです　　　よぉ」
「お、帰ってきたな。藍は席座っとけ」

帰ったらテーブルにぎっしりと置かれたレストランに出ているような料理。
ジューシーなステーキにトロトロのコーンスープ。
生地モチモチのピザにあつあつのグラタンなど。
どれも想定内カロリーを大幅に超えている。
でも・・・

『美味しそう・・・』
「「え・・・！？」」

ナツキとショウが手を止め、驚いた顔でボクを見ている。

『何。人の顔を凝視して。』
「あ、いや・・・。
　藍もそういうの言うんだなって・・・」

顔を赤く染め目線を逸らし、照れているショウ。

『何が？』
「藍ちゃんさっきショウちゃんの料理見て美味しそうって　　言ったんですよ」

ボクがそんな事・・・。
まさか。さっきの声に出しちゃったのか

「ほ、ほら！冷めない内に食うぞ！」
「翔ちゃん顔も耳も真っ赤だよ？」
「う、ううるせ！ほっとけ！」

ショウってほんと馬鹿みたいにわかりやすい。
褒められただけで赤面するって。
でも喜怒哀楽がはっきりしてるって良いよね。