第18章 藍那編

「あ～いちゃん♪」

『何。今週の君達のカミキュラムを作成中なんだから邪魔しないでよね』

「藍ちゃん最近冷たい・・・」

『当たり前でしょ。ボクは君達の指導者。
　ボクは君達に教える役であって話し相手じゃない。」

「うぅ・・・」


ボクは美風藍。

シャイニング事務所所属でQUARTET NIGHTのメンバー。

詳細不明。基本テレビ出演しない謎だらけのアイドル。

そしてナツキとショウの先輩であり指導者。

ボクに任された任務はこの２人を完璧なアイドルにする。

ま、ボクのプロフィールはこんなところかな。

ところで・・・


『なんでナツキはボクの部屋にいるの』

「だって翔ちゃんは撮影でいないし、僕１人じゃ寂しくて」

『レッスンをしようとは思わないの？』

「しようと思ったんですけど１人じゃ捗らなくて・・・」

『１人じゃ何も出来ない訳？
　アイドルなんだししっかりしてよね。』


ナツキは甘えすぎている。

シャイニング事務所所属のST☆RISHのメンバー。

料理作りとピヨちゃん、可愛いものが大好き。

だけどヴィオラと演技力が凄く、ボクも初めは圧倒されていた。

そしてナツキの中にはサツキという別の人格はある。

通常のナツキでさえ図体がでかく力があるのに、それがサツキに変わったら８０％の確立で地球が崩壊する。

今はお互い認め合ったらしく出てこないけど。


「藍ちゃん、一緒に練習しよう？」

『ボクは今やることが溜まってるから無理。
　ていうか、その藍ちゃんって呼ぶのやめてよ』

「なんでですか？」

『仮にもボクらは先輩と後輩。
　ナツキのしてること、先輩に対して失礼なんじゃないの」

「でも藍ちゃんは藍ちゃんだよ？」


はぁ・・・。

聞きわけが悪くて困る。

最近ナツキはわがまますぎる。

ボクが甘やかしちゃってるのが原因だけど。

だからボクはナツキに対して冷たく接している。

そうでもしないとわかんないだろうからね。


「藍ちゃん、本当に冷たい」


そんな泣きそうな顔したって無駄だからね


「翔ちゃんにも冷たいよね」


翔。ボクはナツキからその言葉を聞くと無償にイライラする。

そのイライラの原因を調べてもわからない。