【うたプリ】I Love You 【オールキャラ】
第16章 真レン編
『今日も遅くなるから先に食べててくれ』
「ああ、わかった」
今日もか...
最近ずっと神宮寺は仕事で帰りが遅い
人気になったことはいいことだ
だが...
2人の時間が減って悲しいという気持ちが大きい
だが神宮寺に心配などさせないよう、我慢しなくては。
『じゃあ行ってくる』
「気を付けるんだぞ」
バタン...と静かにドアが閉まった
この沈黙、俺は今1人なんだと実感させられる。
1分1秒が長く感じる__
「はぁ...」
午前2時をきった
まだ神宮寺は帰らない
いつもはもう少し早い気がする
やはり、悲しい
昔から神宮寺と一緒にいるのが当たり前だった
お互い時間が空けば一緒に遊び、疲れを忘れられた
疲れなど感じなかった
その時、ドアが開いた
『ふぅ。お、まだ起きてたのか』
なぜだろう
この安心感は。
今すぐ神宮寺の胸に飛び込みたい気分になった
そして涙が滲んできた
『なんだ、泣いてるのか?
ったく、来いよ。』
悔しいが神宮寺に抱きついた
とてもあたたかくて、大きな腕で包むこんでくれる
『ごめんな、最近ずっと遅くて。
一気に仕事が増えちゃってさ』
今はただ側にいたくて、抱き締めていて欲しくて。
何も言葉き出来なかった
『俺も聖川といる時間が少なくなって寂しかった
でもここで仕事を断ったら今後俺は仕事が少なくなるかもしれ ない。
だから、本当にすまな...』
「神宮寺。
もう大丈夫だ。神宮寺がちゃんと俺のことを考えてくれていた だけで俺は幸せだ。」
『聖川...』
「そんな顔するな。
俺は神宮寺が人気になればそれで嬉しい
確かに悲しいが少しでも頑張らなくては。」
『ああ。
ありがとな。』
本当は時間が欲しかった
でも神宮寺が人気になればなるほど俺も嬉しい
だから辛抱だ。
そしてきっといつか、2人に幸せな日が来る__
Fin.