第6章 そんなことが嬉しいの?
冬休み終わりかけの頃、私は彼の部屋に遊びに行く。
勉強道具もないし、どこに座ればいいかなーと思う。
「こっちおいでよ」
藍田くんがベッドに腰掛けて、隣を手でポンポンする。
あ、やっぱそこなんだ。
と思いつつ、隣に座る。
「この前、電話で言ってたさぁ…僕が嫉妬してるんじゃないかって話なんだけど…」
彼が話し出す。
「考えてみたんだけど、みなみの言うとおり、僕は嫉妬しているんじゃないかな」
「藍田くん、人に言われて2、3日考えないと、自分が嫉妬してるかどうかもわからないの? メンドクサイね」
「ふふ…嫌い?」
「さぁ…」
私は曖昧に微笑んで首を傾げる。
藍田くん、わたしのこと好きなんじゃないの? って私が言ったら2、3日考えて、そうかもしれないとか言ってくるかな。
彼が私の肩に手をまわす。
私は彼の顔を見る。
彼が私の唇に唇をつける。
彼の舌がゆっくり私の唇の隙間を舐める。
私はじっとその感触を味わう。
彼は私の頬をちょっと手で持ち上げる。
そして私の口の中にグッと舌を差し込む。
私は口を開けて、彼の舌を迎え入れる。
唇も気持ちよかったけど、口の中も気持ちいい…
ていうか、口の中に舌が入ると身体中の力がふわぁって抜けてく。
はぁはぁ…気持ちいい…
「気持ちいい?」
彼が唇を離して問いかける。
「うん。気持ちいい…」
私は素直に答える。
「服、脱がしてもいい?」
彼が私に尋ねる。
「うん」