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僕の小説のモデルになってください

第3章 君の泣き顔、好きだよ


『みなみ、何してた?』

寝る前の藍田くんからの電話。

「別に何も。電話待ってた」

『ふふ…本当に? 可愛いこと言っちゃって…』

彼が笑う。

これが本当だから困るんだよね…。

彼が話し出す。

『文化祭終わったね』

「そうだね」

『ねぇ、何か面白いことあった?』

「んー…特にないかな…」

『何か青春ぽいことがあったら隠さないで教えてね。小説の参考にするから』

「うーん…」

あのこと言ったら藍田くんは嫉妬してくれるのかな。

「わたしね、告白されたよ」

『え?』

「付き合って、て言われたの。男子に」

『へぇ…誰?』

「内緒」

『ふぅん』

「嫉妬する?」

『別に。だって断ったんだろ?』

「……」

『みなみは僕のことが好きだもんね』

「うん…」

『ふふ…素直で可愛いね、みなみ』

「……」

『じゃあまた明日ね。会えるの楽しみにしてる』

「うん」

『おやすみ』

「おやすみ」



最後のほう、ちょっと涙が出てきちゃった。

なんで私の好きな人は藍田くんなんだろう。

明日は文化祭の代休で学校は休み。

だから遊園地でデート、藍田くんと。

このまま布団に潜り込んで眠ってしまいたいけど、目が腫れちゃいそうだから少し落ち着いてから眠ろう。

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