• 小
  • 中
  • 大
  • テキストサイズ

僕の小説のモデルになってください

第3章 君の泣き顔、好きだよ


文化祭当日。

衣装係の私は、当日はそれほど忙しくない。

体育館の後ろの方で私たちは自分のクラスの劇を眺める。

「おっ、出た。うちの王子」

「カッコイイじゃん、川口くん。馬子にも衣装だね」

「えーでも、川口くんって割と普通にかっこよくない? ね、みなみって部活も一緒だよね」

「うん。バスケも上手いよ。女子バスの中でもそこそこ人気あるかも」

「へーそうなんだ」

好き勝手にコソコソおしゃべりしながら観劇する。

…

「鈴原、ちょっといい?」

教室で文化祭の片付けしてるとき、川口くんが私を呼ぶ。

私は川口くんに連れられて廊下に出る。

「えっと…鈴原…」

「うん?」

川口くんはそわそわキョロキョロしながら周りを伺う。

「鈴原、付き合ってる人いるの?」

「え…?」

「彼氏とか…」

「あ…えっと…」

予想外の質問をされたことと、藍田くんのことが頭をよぎって少し混乱する。

「いないよ」

私は答える。

川口くんは少しニコッと笑う。

そして言う。

「じゃあ俺と付き合って」

「……」

それは…できない…。

「ごめん」

私は答える。

「え…ええっ? 返事早っ」

川口くんは笑いながら言う。

私もちょっと笑っちゃう。

「好きな人とかいるの?」

「うん」

川口くんの質問に私は頷く。

「そっか…。男バス?」

「ううん」

私は首を振る。

「そっか…」

「……」

ちょっと沈黙…。

「うん、わかった。急にごめんな」

川口くんが笑顔で立ち去る。

「ううん」

私もちょっと笑顔で見送る。

/ 85ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp