第4章 非日常、再び
翌日。相変わらずクロ君は朝待ってたし、昼休みには教室に来るし、またお弁当一緒に食べてるし。友達いないんだろうか。
そしてやって来ました、放課後です。今日は見学に行くって言ってしまったし、朝からクロ君の話題がコレばかりだ、サボるわけにはいかない。
そして追い打ちがコレ。
「、行こ」
『研磨…研磨あああ!!!』
目に見えて研磨がワクワクしてくれてるから、もう断れません。いつも部活に行く時は憂鬱そうなのに、今日すごくキラキラしてると思う。分かりにくいけど。
それに袖を引っ張られてるからもう考えてる暇もないわけで。可愛すぎる研磨、罪だ。
「お」
『げっ』
「迎えに来る必要無かったな」
研磨と繋がれた手を見てお決まりのニヤニヤ顔。なんか言い方ムカつくけど、研磨のために見学しにいくようなものだから!クロ君のためなんかじゃないんだから!
「ん」
『?何?なんかくれるの?』
「違う、手だよ」
研磨に繋がれていない方の手をクロ君に掴まれた。ってちょっと待て!!!
『やだやだやだ、はーなーしーてえええ!!!』
「行くぞ、研磨」
「うん」
『研磨は良いけど、クロ君は嫌だ!』
「は!?」
『それに両方から捕まえられると、あたしまるで囚われた宇宙人じゃん!!!』
「ぶっ!!」
クロ君に笑われた。研磨も少し笑っている。可愛い。…じゃなくて!
この体制、どうにかしてえええ!!!!
(女子にしては高い身長のはずなのに)