第4章 非日常、再び
ー黒尾ー
「けーんまっ、部活行くぞー」
「え、クロ…?」
『げっ!!!じゃあね皆!また明日!研磨もまたね!』
「?」
…あらら、逃げちゃった?まあ、それもそれで面白いんだけど。追いたくなるタイプなんだよね、俺って。
「…クロ、気持ち悪い」
「ははっ、気にすんな」
「はぁ…なんで来たの??」
「まあな」
はどんな様子かと思い、普段は行かない研磨のクラスまで迎えに行った。予想通り逃げたわけだけど、もうそれすらも可愛く見える。
灰羽「…主将、なんかあったんですか?」
「気にしなくていいと思う」
リエーフにすらバレちまうくらい上機嫌な俺。今日のバレーはすげえ調子良くて、更にテンション上がった。
そしてその帰り道。部員達と別れ今では家も近い研磨と2人で帰っている。
「…そう言えば」
「ん?」
珍しいな、研磨から話かけてくるなんて。
「クロが機嫌良いのって、が言ってた昼休みの事と関係してる?」
「あー、まあな」
この口振りからだと研磨は詳しい話は知らねえみたいだな。ま、が研磨に言うとは思ってなかったけど。
「ふーん」
「ふーんって…何か言ってたか?」
「もう学校来れないかもって」
「はあ!?」
「俺も嫌だって言った」
まあそれだけあいつにとって恥ずかしかったんだろう。それにしても、研磨も嫌だとか言うんだな。
「あ」
「今度は何だ?」
「その時じゃないけど、が研磨の事かっこいいって言ってた」
「まじで!?」
まじか…まじか!!!やっべ、超嬉しいかも。普段から女子にかっこいいとは言われてるけど、これほどまでに嬉しかったことはねーわ。
今日の俺、最高にツいてるかも!!!
(けど苦手とも言ってた)
(〜♪)
(…クロ、聞いてる?)