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戦利品は己の手で:続

第4章 戦利品との夏休み



俺の家は少し古いマンションで、一人暮らしのわりには広いとは思っている。
家具や家電もそれなりに充実してる。いつ誰が来てもいいように掃除はしてる。機材なんかは実家だし、何かを作りたくなったら実家に戻るようにしてる。
そんな俺の住んでるマンションは少しにぎやかな場所から外れた静かな場所に経っている。

「…あ」

バイクをかっ飛ばして賑やかな街の方に出ると見慣れた後姿を見つけた。
行き成りバイクから声をかけると怪しまれそうだが…ま、まぁ大丈夫だろ

「よう!」

「わっ」

相手は勿論だ。
私服姿で両手に紙袋や有名雑貨店の袋をぶら下げている。多分、というか買い物の帰りだってのは俺でも推測できる。

「なんだ、アンタも夏休みだったのか」

「ま、まぁそうよ、長曾我部もそうなの?」

「あぁ、今日からだ。」

かなり驚いたのか声が震えてた。悪い事しちまったな…。

「で?夏休み初日からそんなガラの悪い恰好でバイク跨って何してるのよ」

「アァ?……やること無くてな」

たしかに今の俺は確実にヤバイ恰好をしてる。
プリントTシャツに黒っぽいジーパン、見る人から見れば目を合わせたくない人物になってるのは俺でもわかってる。

「しかもその銀髪、ゴッツイ腕時計…もしかしてヤクザ?」

「ヤクザが自動車会社で大まじめに働くと思うか?」

「ふ、それもそうね」

は口を手に充てて優雅に笑った。
こういうところは前世から変わってないんだろうな。




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