第4章 求食
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アヤト君に質問された3日後、アヤト君は小さい袋のような物を持って帰ってきた
「アヤト君、ソレなぁに?」
小さい袋を指差しながら問うと、アヤト君は「ほらよっ」と、私にその小さい袋を投げてきた
大きさの割りにズシッとした重みが手に伝わる
クンクン___
「っ!!」
(この匂い、まさか……!!)
地獄の日々の中で嫌ほど嗅いだ、血の匂いだ…
「俺様がわざわざアオギリから持って帰ってきてやったんだ。喰うよな?」
アヤト君は歪んだ笑みを浮かべる
「っ……!!」
「その中に入ってある人間の肉は食べやすいように加工されてる。それならお前でも喰えんだろ」
今度は歪んだ笑顔じゃなく、いつものしかめっ面で言うアヤト君
(もしかして、人肉を食べたことがない私に気を遣ってくれたのかな…?)