第99章 BETWEEN THE SHEETS
「まぁ、凛さんも
そんな色々話せないですよね?
相手のこともあるし。」
「あ、うん。そうだね。」
エルド、ナイスアシスト!
さすがイケメン紳士!
心の中で褒め称える。
「でも、モブリットさんに関しては
目撃情報ありますからね……
言い逃れは出来ないですよ!」
やっと最後まで
言葉を発することが出来たオルオに、
「特に言い逃れるつもりはないよ。
オルオが思う通りに思ってくれたらいいから。」
と、軽く声を掛け、
カクテルグラスを手に取った。
「え!それって!」
「私もそろそろ
本気で酔うつもりで飲んでいい?」
オルオの驚嘆の声をスルーしつつ、
エルドに視線を送る。
「勿論大丈夫ですよ。
でも凛さん、酔ったらどうなるんですか?」
「最近我を忘れる程飲んでないからなぁ……
どうなるか分からないけど、いいかな?」
問いかけると同時に、
エルドの爽やかな香りが近付く。
「……そうなったら、
俺が凛さん持ち帰る可能性ありますけど。
それでもいいなら。」
そのセリフを耳元で、
しかもこのタイミングで囁くなんて、
それこそこんなイケメンくらいにしか
許されないだろう。
……それでも、そうなるのはさすがにマズイ。
「……そうはならないくらいに、
気持ち良く酔えるよう頑張る。」
「期待してますね。」
清々しい笑顔でそう言われ、
きっとぎごちなくなってしまったであろう笑顔を
返した。