第98章 期待
全身の筋肉が
脱力しているような気分に陥りながら、
元の大きさに収まりつつある陰茎を取り出してすぐ、
モブリットの胸に傾れ込む。
「…はぁっ……、」
整わない呼吸がモブリットの胸元を熱くさせ、
湿らせていた。
「……ほんと、勘違いしたくなる……」
同じく、少し息の上がったモブリットに
背中を摩られ、
ふと視線をモブリットに向けた。
「……何の、はなし?」
「凛。段々俺のこと、好きになってきてる?」
「……そうなの、かな……」
火照った身体が、モブリットの言葉を受けて、
また熱を帯びる。
「団長や兵長になんて、
絶対太刀打ちできない、と思ってたけど……
これは、ちょっと期待してもいい気が、
してくるんだけど。」
「……これって、今私が、
それについて返事してもいいの……?」
「いや……、うん……それ、難しい質問だね。」
お互い徐々に普通の呼吸が戻り、
同時に笑い声が漏れた。