第97章 ●好きなことばかり
「……モブリット、やっぱり手馴れてるよね。」
「別に手馴れてないよ。」
凛のシャツの袖に無理矢理手を入れ、
下着を抜き出す。
何でそんな方法を知ってるんだ、
と焦ったような表情で問われるが、
その質問も放ったままで、
隙間から見える胸元に舌先を当てた。
「ふ…、んん……、モブリット…?」
「……どうした?」
「質問、ほぼ無視してる、よ?」
「……ああ、そうだね。」
曖昧な返事をしながら、
シャツの隙間から片胸だけでも
全部見えるように配置し、
胸の形に手を沿わせて、
ゆっくり丁寧に揉み上げる。
「質問には後で答えるよ。」
小さく息を漏らす凛の耳元で、そっと囁く。
どうせ大した返答にはならない。
それより、今はこの柔らかい膨らみの感触を、
心行くまま堪能したかった。
「……んっ…、あ、…はぁ、」
漏れ出す吐息を塞き止めるように唇を重ね、
脇から先端に沿って指先を移動させていくと、
凛の身体は小刻みに震えた。