第97章 ●好きなことばかり
徐々に指先の動きを
強く激しく、速めていくと、
首筋に回された凛の腕に、一層力が入る。
それと同時に、指は陰部に
吸い込まれるような感覚に襲われ、
我慢しきれなかったような卑猥な声が
辺りに揺れた。
「はぁっ…んっ、」
「……やっぱり違う。すごい粘ついてるよ?」
陰部から引き出した指先を、
凛の視界に入るようにチラつかせると、
既に少し赤らんでいた頬は、
一層色を濃くする。
「や……、も、それ、拭いて…下さい……」
焦ると丁寧な言葉遣いになるところすら可愛い。
特に加虐体質な訳ではなかった筈だが、
凛のこの恥ずかしそうな表情を見ると、
苛めたくて仕方なくなる。
指を捕まえようとされ、
咄嗟に手をかわすと、
バランスを崩した凛が胸に収まった。
「別に拭かなくても大丈夫。」
見せつけるように指先を口に含むと、
これ以上にないくらい赤くなった凛に
素早く指先を抜き出された。