第96章 整理の後の整理
「……凛、本当よく俺のこと押し倒すよね。」
「そうだね。
多分、ほとんど毎回だと思う。
そろそろ嫌になって来た?」
「毎回驚かされてるけど、毎回嬉しいよ。」
頬に軽く唇が当てられる。
頬だけじゃ足りない、
そう思ってすぐ唇を重ねようとすると、
モブリットも同じことを思っていたのか、
勢いよく唇がぶつかった。
「っ…、凛、痛くなかった?大丈夫?」
「ん、大丈夫。
……久しぶりにキスで歯ぶつけたよ。」
口元に手を当てると不意に視線が重なり、
笑い声も重なる。
「がっつきすぎだね、お互い。」
「でも、キスしたいタイミングが
一緒なのは嬉しいよ。」
そう言ったモブリットが
軽く目を瞑ったのを見て、すぐに唇を寄せた。