第96章 整理の後の整理
「……なんだこの自由な女は、
って思ったでしょ?」
「そりゃ思うよ。」
少し顔を伏せ、
肩を震わせて笑っているモブリットの顔を
覗き込む。
モブリットは二人で居る時、
結構笑う方だとは思っていたけど、
今は特によく笑っていて、
その顔をもっと見ていたくなる。
可愛いし恰好良いし、やっぱりモブリットに
人気が出ない筈がない。
それでもこの顔を他の女の子には
見られたくないと思うくらいの
強い独占欲が湧き続けていた。
その時、不意に腕を引き寄せられ、
当然の様にモブリットの胸に収まった。
「自由で、魅力的で、可愛くて、
……凛、本当に大好きだよ。」
じわじわと、ではなく、パッと顔が熱くなる。
モブリットの言葉の力は
相変わらず大きいし、一々嬉しい。
それでもこの感情を表す語彙力は
私には備わっていない。
替わりに勢いよく
モブリットをベッドへ押し倒した。