第95章 気持ちと記憶の整理の時間
「君の曾祖父は、
どこか体調が悪いんじゃないかと思う節が
あったのを思い出したんだ。」
「……体調が悪い?」
「ああ。酒のつまみのように、
薬を飲んでおった。
つまみと言えるくらい、かなり頻繁にだ。」
「薬を頻繁に、ですか……」
「今君の話を聞いていて、
少しピンときたんじゃが、
その薬は眠気覚ましだった、
なんてことはないだろうか。」
「ということは、
そんなすぐ眠くなるようになっていた
ってことですか……?」
「ただの憶測だが、そうかも知れん。」
「……私もそうなる可能性がある……」
「そんな不安そうな顔をするな。」
不意に考え込みそうになったところで、
ピクシスに優しく肩を叩かれ、我に返った。