第78章 転生でも、そうでなくても、
「……かなり憶測だらけで発言した上に
断言までしちゃって、」
「いい。お前の言った通りだ。」
謝罪の言葉を遮られるように、
またミケの体温がグッと身体に入り込む。
「ダメだ……苛々してくるな。」
「何に対して?」
「お前の世界にいる俺に対して、だよ。」
ミケは熱い身体を離さぬまま、話を続ける。
「お前みたいな恋人がいて、
何で浮気なんてしたんだ……本当にバカだ。
俺の転生したヤツだとは
思いたくない程クソだ。」
「……ありがとう。
でも私はそんな良い彼女じゃなかったかも」
「絶対良い恋人だった。俺が断言する。」
ミケの胸の中で、思わず吹き出してしまう。
「笑いごとじゃないぞ。
もし会えるなら、即行でぶん殴ってる。」
「自分を自分で?」
「ああ。」
その現場を想像して、
また笑いが込み上げてきた。