• テキストサイズ

君と鼓動が重なる時・2【進撃の巨人】

第71章 繋がる日



顎元から離された手は、
そのまま優しく私の髪を撫でる。



「そう。それが出来ない奴が多いのが
憲兵団だからな。」


「成績上位者の集まりなのに?」


「だからだろう。
それをゴールだと思っているせいで、
どうしても向上心に欠ける者が多い。」


珍しく辛辣な言い回しをするエルヴィンに
同意するかのように、
モブリットがこくこく頷いている姿が
視界に入った。



「まぁ、相当言い上げて帰って来たから、
もう君を欲しがることはないだろう。」


「エルヴィン……そんなことして大丈夫?」


「君を奪おうとしてくる奴らに
容赦なんかしていられないよ。
凛。君は俺だけのものだ。」


真摯な目に見つめられ、
一瞬で顔に熱が集中した。


身体全体が熱く、
熱を発散させようと深呼吸をする。



「すまない。言い方が願望に溢れていた。
君は、この兵団にこそ必要な人なんだ。」


少し頬を緩ませたエルヴィンは
発言を訂正してくるが、
今さら言い直されたところで、
この顔の熱はそう簡単には引かないだろう。

/ 1588ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp