第60章 詰問、詰問、からの証拠
「……ああ、なんとなく見覚えがあるな。」
「なんとなくだと?
結構最近お前が関係を持った女な筈だが。」
「そうだったか?」
「お前……本当に凛以外
興味がなくなっちまったのか。」
「その子には興味がないが、
その子の親の資産になら興味がある。
詳しい話を聞こうか。」
「……そんな下衆い奴に
これ以上話すことはないが、
気になることを聞いてもいいか?」
「何だ?」
「お前、最近同じ女でも
抱くようになったのか?」
ナイルがそう問いかけた途端、
少しの間が空く。
「ああ……そうだな。
その方が効率的に資金を集められるから」
「いや、違うだろ。」
ナイルはエルヴィンの言葉を遮り、
「本気で好きな女が出来たんだろ?」
と、呟くように問いかけた。