第54章 ●視姦と焦燥感と安心感と
「……もう入れていいの?」
「ああ。だが上手く入る気がしない。」
あからさまな棒読みでそう言われ、
リヴァイの言葉の意図を考える。
「……なるほど。
私が、入れろってことか。」
「いや、」
予想外の否定の言葉と一緒に
耳元に近付いたリヴァイの声は
「凛。中を広げて見せろ。
ちゃんと俺が入れてやるよ。」
と、今日一番卑猥な言葉を紡ぎ出した。
「……無理。恥ずかしい。」
耳まで熱い。
寧ろ頭のてっぺんまで熱い気がする。
思わず手団扇でパタパタと顔を扇いだ。
「やったことねぇのか?」
「ない。
リヴァイこそ、やらせたことあるの?」
「ねぇよ。」
そんなもん見て何になる、
的なテンションで言われ、
それなら私にさせる必要もないじゃないかと
反抗しようと口を開く。
が、開いた口は、
同じように開かれているリヴァイの口に
覆い被さられ、当然の様子で入って来た舌に
乱暴に荒らされた。