第8章 救世主……?
「お前は常に何か役割を与えとかないと
落ち着かねぇのか?」
リヴァイに乱暴に頭を撫でられて、
ぐわんぐわんと視界が揺れる。
「そういう訳じゃないけど、」
「なら今日は大人しくしとけ。
明日俺は休みだから、しっかり構ってやるよ。」
頭を撫でられたまま、
定まらない視点の中で見たリヴァイは、
とても柔らかい表情で、
その顔を見ていると、心の波紋が少し静まった。
「俺もそろそろ休みが欲しい……」
「エルヴィンは明日休みじゃないの?」
ため息を吐くエルヴィンに問いかけると
エルヴィンは小さく頷く。
「お前から“休みが欲しい”なんて言葉、
初めて聞いた気がするんだが。」
「そうだろうな。
俺も初めて言った気がするよ。」
エルヴィンは小さく笑いながら
リヴァイの発言に同感した。