第48章 火照りの原因
「……エルヴィン、久しぶりだね、
そういうこと言うの。」
「そうだったかな?」
「そうだよ。
最近、というか、調査前から
ずっとピリピリしてたし。」
「まぁ、そうだな。
あの時は、あまり凛と
関わらないようにしていたから。」
「……面と向かってそう言われると、
結構辛いね。」
少し笑いながらなのに、
どこか愁いを感じる声色が鼓膜を打つ。
自然に身体は動き、
凛を強く抱きしめた。
「……すまない。
だが、もうそんなことはしない。」
「考え方が変わったから?」
「ああ。今回の調査で実感した。
もう勝手に囚われるのは止めるよ。」
「……何に囚われてたの?」
「……何だろうね。」
曖昧に答えると、納得いかない表情で
こちらに視線を寄越す凛。
その表情すらも魅力を感じ、
下半身がまた小さく脈を打った。