第46章 謝罪の時間
「団長、私に何か
言うことがあるんじゃないですか?」
ソファーで向かい合って座った途端、
すぐに口を開いた凛に視線を向けるが、
思わず目を逸らす。
……この反応は、当たり前だ。
「……すまない。」
「何が、ですか?」
二人きりになったこの期に及んでも、
敬語を外そうとしない凛に
違和感を感じるどころか、
そうしたくなる気持ちすら分かってしまう。
ただ、この空気の中過ごすのは、
あまりに息苦しすぎる。
「……リヴァイの部屋に行かせたこと、だな。」
問いに答えるが、返事はない。
「君にリヴァイを慰めさせるような役割を
任せてしまってすまなかった。
言い訳はしないし、そもそも言い訳して
正当化できる話でもないな……
本当に、申し訳なかったと思ってる。」
「それで?」
……それで?
凛の発言の意味が分からず、
自然と項垂れていた頭を起こすと、
困ったような、
呆れたような表情が目に留まった。