第45章 ●潤いの要因
「……凛っ……!もう、」
「………出そう?」
問いかけた瞬間、
小刻みに首を縦に振られ、もっとリヴァイを
焦らしたい衝動にも駆られるが
今はそんな風に情事を
楽しんでいる場合ではないことは
理解できるので、
リヴァイの弱い角度のまま刺激を続け、
自分の中に流れ込むものを受け止めた。
「はぁっ……凛、中に、」
「いいよ、大丈夫。」
リヴァイ程ではないが、
私もだいぶ呼吸が荒い。
落ち着きを取り戻した陰茎を抜き出し、
リヴァイの胸に身体を預けた。
心音が耳の奥で反響して心地いい。
生きている、生きて帰って来てくれた、
その安心感が今になって込み上げてきた。
「……ごめん、ちょっと休憩、させて。」
「いい。満足してる。」
リヴァイは既にだいぶ落ち着いたようだ。
ついさっきまで紅潮していた頬も、
弾んでいた息も、
殆ど普段と変わりない様子まで戻っていた。