第43章 少しだけ、
気が付いた時には、
もう窓の外はぼんやり明るくなって来ていて、
また自分でも気付かぬうちに
深い眠りに落ちていたことを察する。
「……凛、起きた?」
温もりの根源から声がし、
そっと顔を上げた。
「モブリット……おはよ。」
「おはよう。ちゃんと眠れた?」
「うん。
……いつの間にか寝てたみたい。」
「みたいだね。
突然糸が切れたように寝始めたから、
ちょっと驚いた。」
それを聞いて、やっぱりそうだったか、
と、納得する。
「……なんか、
結構このパターン多くて。」
「した後に寝落ちしてしまうこと?」
「……そう。
最近、これ大丈夫なのかなって
自分でも思う。」
モブリットは何かを考える様に
目を瞑った。