第41章 同じ気持ちのソフレ
「大丈夫。
寝たらすぐ酔いも醒めると思うし。
モブリット、ありがとうね。」
自然に触れられた指先が熱を帯びる。
それと同時に、
ある感情が脳内を占拠しようとしてきた。
「……凛。今、1人になりたくない?」
そう問いかけた途端、
案の定、といっていい程の間が開く。
「……いや、大丈夫。」
「大丈夫、って顔じゃないけどね。」
自分でも驚くくらい、
身体が勝手に動いていた。
「モブリット?」
突然抱きしめたからだろう。
戸惑いを隠しきれない凛の声が、
耳元で聞こえる。
お酒の匂いもするが、
これは凛の匂いだ。
色々な衝動を起こしたくなるが、
その衝動には目を瞑りつつ、
ゆっくり凛の髪を撫でた。