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君と鼓動が重なる時・2【進撃の巨人】

第39章 再会の意味



「もういいって。」

膝をポンポンと叩かれ、凛に視線を向ける。



「ジャンのそういう負けず嫌いなところ、
結構好きだから許す。」



その一言で、自分でも驚くほど素早く、
熱が顔に集まって来た。



「……あれ。こういうの、
言われ慣れてないの?」

意外だね、と
目を丸くする凛に顔を覗き込まれ、
咄嗟に顔を伏せる。


「……っ、顔見んな。」

ちょっと好きだと言われたくらいで、
何でこんな状態に
ならなきゃなんねぇんだ……


確かに好きなんて普段そんなに
言われる言葉でもないが、
別に言われ慣れてない、ってこともない。


もっと真剣な、ちゃんとした告白だって
されたことくらいある。

その時はこんなことには
ならなかった筈だ。


それなのに、凛の軽い好きに
ここまで振り回されている自分が
恥ずかしい。




「……あんなことして遊んでても、
突然初心さを見せて来るなんて、
ジャンもなかなか策士だねぇ。」


冗談めかしてにやける凛に対して
何の反論も出来ないのが悔しいが、
この気持ちに答えが見えてきた気がする。


それに、今はこの感情に対する戸惑いよりも、
納得の方が大きい。

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