• テキストサイズ

君と鼓動が重なる時・2【進撃の巨人】

第31章 それぞれの感情



「凛はお前が本能を制御することを
望んでいないだろう。」

「……凛に直接そんな話は
しないからな。」

「直接しなくても分かる。
凛はお前を支えたいと思っているよ。」

「ならお前の予想通り、
尚更凛を抱くことは出来ない。」



「……本当にお前は……」

「なんだ。」

「好きな女が出来ると
こんなに面倒な男になるのか。」

ミケの発言に、エルヴィンは思わず吹き出す。



「おい。笑う所じゃないだろう。」

「いや、本当にそうだなと思ったところだ。」

「お前はいつも本能に忠実な奴だった筈だが。」

「今も本能に忠実だよ。
これが今の俺の本能だ。」

「嘘吐け。
他の女を抱いて気でも紛らわすつもりか?」

「それはない。
もう他の女を抱くのは面倒になった。」



「……その一言で、
一気に凛を抱きたくなったんだが。」

「それについて快諾は出来ないが、
凛がお前を求めるようなら」

「求める訳ないだろ。
分かっているくせに厭味な奴だな。」

ミケは辛辣な言葉を浴びせながらも、
穏やかな表情だった。



「お前のその判断は、
凛の納得するものだと思うか?」

「どうだろうな。」

「……このままお前とこの話をしていても
埒が明かないな……
だが、強情なのも大概にして
たまには素直になれよ。」

ミケは乱暴にエルヴィンの横に座ると、
大きなため息を吐いた。



/ 1588ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp