第30章 女慣れした新たな仲間
「凛さんって無防備だとか、
危機感が薄いとかって
兵長に怒られたことありませんか?」
「……ある。」
「でしょうね。」
エルドはそこまで言って、
堪えきれなくなったように絞め技を解いた。
「もういいの?」
「はい。
今ペトラが頑張ってくれているようなので、
今のうちに退散しましょう。」
エルドは視線を一瞬
リヴァイとペトラの方に向ける。
「うわ、ペトラ、あの状態から
抜け出せたってこと?!すごいね!!」
「多分何か察してくれたんでしょうね……」
エルドは緩い笑い声を漏らすと、
凛の手を引き走り始めた。