第29章 依存
「……ねぇ、何してんの?」
2人の近くに行き、
ドアの向こうの状況に夢中なリヴァイの耳元で
そっと囁いてみると、
リヴァイの体は驚きで小さく震えた。
「ハンジ……!
てめぇ…驚かせるな……」
「ここ、ミケの部屋だよね?
用があるならノックしたら?」
「そうしたい気持ちは山々なんだがな……
もしかしたら今は
それが躊躇われる状況かもしれないんだよ。」
ハンジの質問に
出来る限りの小声で答えたエルヴィンは、
ミケのドアを指差す。
「躊躇われる状況?」
「……気になるならお前も聞いてみろ。
お前のとこの副官も
参加してるみたいだしな。」
「え?モブリット、ここにいるの?」
リヴァイに頭を掴まれ、
接触しそうなほど顔とドアが近づいたハンジは、
自然と聞き耳を立てた。