第26章 本当の望み
ナイルを見送った後、三人は基地の中へ入る。
廊下を歩き始めて間もなく、
凛は二人を振り返ると、
「調査費用が増えたので、
再度計画を練り直してきます!
また出来上がったら団長室まで
お持ちしますので。」
そう言って小さくお辞儀をし、
駆け足で自室へ向かった。
浮き足立っている凛の後ろ姿を見送りながら、
リヴァイは小さく吹き出す。
「相当自信が付いたように見える。
お前の策略通りだな。」
「……まぁ、一応はね。」
「何だ?
納得いかないことでもあるのか?」
「そうではないが、
ナイルが凛を見る目がどうも……
お前も何か感じなかったか?」
「あいつは元々あんな感じの
いやらしい目付きだろ。」
不信感を露わにするエルヴィンを横目に、
リヴァイは気怠そうに返事をする。