第147章 二人が近付くように、終わることのないキスを
「……凛は今さら何を照れているんだ?」
顎元を引き上げられ、小さく笑みを溢すエルヴィンと視線が絡まる。
オールバックの状態で落ち着こうとしている金髪を、乱雑に手で掻き上げる姿は、奥床しささえ感じられる。
「エルヴィン……お風呂上がりの姿が、ちょっとエロ過ぎるね。」
「それは褒め言葉か?」
「勿論。」
隠すことなく今の心境を吐露すると、エルヴィンは盛大に吹き出した。
「ははは、凛にそう言われると、素直に嬉しいよ。
ありがとう。」
「……本当に、すごいフェロモンだよね。
今の姿は、調査兵団の団長だなんて思えないよ。」
「AV男優にでも見えたか?」
「え、AVなんて言葉、どこで覚えたの?」
予想外の返答に、つい声が上擦る。
「前この世界に来た時、リヴァイが言ってたからな。」
「……リヴァイ?」
「ラブホテルでテレビを付けたら、大体最初にAVの映像が映ると範司が言っていた、と。
AVの説明も範司経由でリヴァイから受けたよ。」
……範司は本当に、リヴァイに余計な情報しか流さない。
しかもラブホテルに関しては、それなりに古い情報ばかりだ。