第14章 説教と自信
「……おい。
急に落ち込んだ顔をするんじゃねぇよ。」
「……すみません。」
反射的に頭を下げると乱暴に頭を撫でられ、
寝起きで乱れたままの髪の毛は、
ますます目も当てられない状態になる。
「こっちはただ心配なだけだ。
エルヴィンにも言い上げられたんだろう?」
正にその通りです。
と、心の中で大きく頷きつつ、
実際は軽く頷く。
「この世界の男は、
お前のいた世界の男よりも見境がない奴が多い。
しかも暴力的な奴も多いから、
夕暮れ時に女が一人で街中に出るなんて
危ないとしか言いようがねぇんだよ。」
リヴァイの声はもう怒っているトーンではなく、
憂いを帯びた声色に変わっていた。