• テキストサイズ

君と鼓動が重なる時・2【進撃の巨人】

第140章 言いたい言葉は、言えない言葉



「だが、自分の身体が全く操作できないのは困る……
君を満足させる意志すら、自分の身体に完全に無視された。」

「ふふ…、いいね、そういうの。」

「良くないよ。凛の悶える顔を見るのが好きなのに。
殆ど堪能できなかったじゃないか。」

「そんな私のせいみたいな言い方されても。」


何故かふて腐れたような表情を浮かべるエルヴィンが可愛くて、頬は緩みっぱなしだ。


エルヴィンの気持ちよさそうな顔は何度も見たことはあったけど、今回のような快感を全面に露出させた表情は初めて見た。



「エルヴィン、前回タイムスリップして来た時より、性欲に溺れやすくなってるのかな?」

「どうだろう……」


エルヴィンは考えを巡らすように、また軽く目を瞑った。



「それもあるかも知れないが、多分他の影響の方が大きいよ。」

「他って?」

「……前回ここに居た時より、俺が凛のことを強く想っているからだと思う。」


曖昧な言い回しでも、鼓動の音が早くなるのは免れない。

それに今なら、その言葉を深く掘り下げて聞きたいと思ってしまう。



「……“想ってる”っていうのは?」


私がそんなことを聞いてくるなんて予想外だったのか、エルヴィンは一瞬目を丸くするが、すぐに少し緩んだ表情に切り替わる。



「……凛のことを」


その時、玄関でインターフォンの鳴る音が聞こえた。


/ 1588ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp