第137章 大切な時間
「どこまでだったら、しても眠くならないのかなぁ。」
「……そんな危険な試みするの?」
「え、このムラムラした状態で20分ずっと過ごすの?」
「いや、そんな不思議そうな声で言われても、不思議なこと言ってるのは凛の方だからね?」
凛に抱きしめられたまま、問いに問いが重ねられていき、次第に笑い声も重なる。
「真面目に試そうと思ってたのに、モブリットがそんなんだから、先に進めないじゃん。」
「それ、真面目な提案だった?
ふざけてるんだと思ってたよ。」
「モブリットは、どこまでならしても眠くならないと思った?」
「……凛、俺の話聞いてる?」
聞いてる、聞いてる!と、軽く問いをあしらわれ、好奇心に満ちたような瞳がこっちを見つめてくる。
こういうところですら、可愛くて仕方なく思えてしまうから、惚れた弱みというものは恐ろしい。
「私が眠くならない範囲で、モブリットのしたいことは?」
「……また難しいこと言ってくるよね、凛は。」
そう口にしながらも、自分のしたいことを思い浮かべる。
すると簡単にまた女々しい考えが頭を過り、それを掻き消すように小さく首を回した。